✅ 導入|「できた!」の瞬間こそ、子どもの自信になる
子どもは日々、「できる」「できない」を繰り返しながら少しずつ成長しています。
一度できなかったことが、ある日ふと「できた!」に変わる瞬間。
そのときにどんな声をかけるかは、子どもにとっての自信や次への意欲に大きく関わってくると感じています。
我が家でも、娘の生活面・学習・バイオリン練習を通して、
できなかったことが形になっていく過程を見守りながら、
その“変化”を具体的に言葉で伝えることを意識してきました。
今回は、「できなかった」が「できた」に変わった日の声かけや関わり方の工夫についてご紹介します。
🔁 1. 「できなかった日」を覚えておく
まず大切なのは、「できた!」と言えるようになる前に、
何が・どのようにできなかったのかをできるだけ具体的に覚えておくことです。
たとえば、娘の場合…
- 九九の「4×9」「7×9」でよくつまずいていた
- バイオリンでは、力んで弾いてしまい肘が上がってしまうクセがある
- 朝の身支度で、着替えの途中に気がそれて時間がかかっていた
こうした「できていなかった状態」を親が覚えておくことで、
後日「できた!」に変わったとき、その差分を具体的に伝えることができます。
🗣 2. 「できるようになったね!」だけじゃもったいない
何かができるようになったときに、「やったね、できるようになったね!」と伝えるのは素敵なことです。
でも、その変化の中身に具体性を加えると、子ども自身が「自分の成長」をより深く実感できるようになります。
たとえば…
- 「今日は4×9も7×9も迷わず答えられたね。だんだん得意になってきたかも!」
- 「力が抜けていたから、肘も上がらずきれいに弾けてたよ」
- 「昨日は寄り道して着替えが間に合わなかったけど、今日はさっと動けて時間内に終わったね」
“できた”を単なる結果として褒めるのではなく、
過去の自分との違いを伝えることで「成長そのもの」に気づいてもらうことを意識しています。
🧩 3. 小さな変化にもアンテナを張る
子どもの成長は、劇的な変化ではなく、
ほんのわずかなステップの積み重ねであることがほとんどです。
だからこそ、親が微差に気づき、言葉にして伝えることで、
「見てもらえている」「頑張ったことが伝わった」という実感が生まれます。
たとえば…
- 公文で5枚終えるのに20分かかっていたのが、今日は7枚できた
- バイオリンの弓の軌道が自然にまっすぐになってきた
- タイマーの音で気持ちを切り替えられるようになった
こうした変化は放っておくと見逃しがちですが、
親のひと言で“自信のタネ”へと変わります。
🔄 4. 「できなかった時期」があるからこそ、自信になる
うまくいかない日は当たり前にあります。
むしろ、「できない時間」があるからこそ、「できた瞬間」が際立つのだと思います。
娘が何かをできるようになったときは、その過程を一緒に思い出して伝えるようにしています。
- 「この九九、前は苦手だったのに、今はすらすら言えるようになったね」
- 「昨日は支度に20分かかってたけど、今日は15分で終わったよ」
こうして“できなかった”状態を覚えておくことで、
「できるようになったのは自分の努力の結果だ」と実感できるようになってきます。
🌱 まとめ|“できた!”の瞬間を見逃さずに声をかけよう
子どもが「できた!」と感じる瞬間は、日常のなかに突然訪れます。
その成長にいち早く気づいて、
「前はこうだったけど、今日はこうだった」と具体的に伝えることで、
子どもは「自分の努力が実ったんだ」という実感を得ることができます。
もちろんそのためには、子どもを日々観察し、見守り、覚えておくという親の根気や工夫も必要です。
けれど、その積み重ねが、子どもにとって一生モノの自己肯定感や学びの姿勢につながっていくのではないかと思っています。
✅ アクションポイントまとめ
🔎 「できなかったこと、うまくいかなかったこと」をできるだけ具体的に覚えておく
🗣 成長を“過去の自分”との比較で伝える
📏 微差の変化も見逃さず言葉にする
💬 「努力が実った」ことを一緒に喜ぶ